おとぎばなしはイロイロな出版社から、それこそアニメスタイルのものまで出ていますが、私は福音館書店:松居 直 文:赤羽 末吉 画 のものをオススメします。 松居さんの旨みのある日本語と、赤羽さんの力強くタッチと優しい色合いの独特の雰囲気が妙にマッチしていて、懐かしい感じの「ももたろう」になっています。
特に、「もも」の様子を語るところ、おにがしまへ行く様子、おにの様子・・・どうしたら、こんな言葉を使えるかしらと思うような、魅力あふれる表現がたくさん出てきます。昔話を語ることがあったら、こんな語り方を真似してみようと思う一冊です。
こんな気分になれるのも、確かな実力があればこそで、お二人は数々の功績を残しています。松居さんは世界絵本原画展BIB国際審査委員を2度経験後、1981年にスロヴァキア共和国文化省から「BIB特別功労賞」を贈られました。また赤羽さんはこの作品でサンケイ児童出版文化賞を受賞。他にも様々な賞を受賞しており、それらの業績をたたえられ1980年度アンデルセン賞・画家賞を受賞しています。 「スーホの馬」でも、おなじみの赤羽さんです。 |