会社で(ひっそりと読んでください)

登場人物と背景
社長(女)、唯一の女性社員Yさん、バイトの美術の先生Aちゃん
他バイトの子たち、KちゃんやSちゃんなど、そしてとら

事の起こりは1月4日だった。

会社の新年会をYさんと企画していたとらは、2号を連れて
待ち合わせの時間の20分も前に会場外でみんながくるのを待っていた。

時間になっても誰も来ない・・・
10分ほど遅れてKちゃんとそのダチ登場。
正月前に言ったきりだったから、忘れてるんじゃないか??と不安になる。
でも、昨日の夜Yさんと確認したばかり、
「AちゃんやTちゃんはどうしたんだろう」
「どうしたんでしょうねぇ〜」Kちゃんも不安げ。

30分遅れでAちゃん到着、時間を間違えていたっ!
Aちゃん曰く・・・「Yさんが来れないって連絡ありました。」

そんな時Kちゃんの携帯がなった。
約束の時間から40分過ぎていた。

何やらKちゃんが気をきかせて、
「とらさんとかわりましょうか?」と聞いてくれたらしい。
とらに携帯がまわってくる。

Y「あ、とらさんですか〜。すいませ〜〜ん。
今日、休みます。」
とら「えっ??なんで?」
Y「いやー、具合悪くって〜」
とら「えーそうなの?大丈夫?病院には行った?」
Y「あ、いえ・・・っていうか私じゃなくて・・・彼なんです。」
とら「は??何?」
Y「彼がかぜをひいちゃったんで、休みます。」
とら「何、Yさんじゃないの?そしたら、来れるでしょう。」
Y「いえ、行けないです。」
とら「そんなに悪いの?顔だけでも出せないかい??」
Y「いやー、行けないっすよ」
とら「いや・・・行けないってさぁ、Yさんしか知らない人もいるんだよ。
Yさんがいなくちゃ始まらないでしょ!?」
Y[えー、今日のは遊びだと思ってたんで・・・」
とら「そりゃ、遊びだけどね・・・そういう問題じゃないでしょう。」
Y「ええ??そうでしょうか?」
とら「だって、Yさんが倒れそうとかっていうんじゃないでしょ?
彼は大人なんだから!それとも救急車で運ばれるほど?」
Y「いえ、でも普通ですよね?」
とら「何言ってんの!!」
「いや、普通だと思いますけど!」
とら「そういう人だとは思わなかった!!」(ガチャン)


年末、社長に「あなたたち、これで新年会楽しんでおいで!」
YとAととらはおこづかいをもらいました。
社長が出てしまうとみんなが楽しめないのでは・・・という配慮です。

半分はお遊びで企画したものですが、半分は日ごろ
付き合いの薄いバイト(聖歌隊やプレーヤーなどのタレントさんたち)
との交流の場を設けて、仕事を円滑にすすめれたらいいな・・・
という本音がありました。

とらは携帯を持っていませんが、
会場の電話番号は前もって教えてあります。
Yさんもとらも会場からタクシー2メーターくらいで
いける場所にあります。
お互い幹事なら、家を出る時間も同じころのはず・・・

それにしても、Yさんは日ごろは真面目な性格。
タレントさんたちには「遅刻」や「キャンセル」について、
特に厳しく指導する側の人間です。
職業柄、ドタキャンには敏感なはず!!

なぜ?

何かよっぽどの事情があったんだろうか・・・
マタニティブルー時期のとらは余計なことを考え、
夜も眠れないでいました。

とにかく、休み明けに会社でこの話題から入るのは良くない
と、考え前の日に電話しました。

とら「この間はちょっと、言い過ぎちゃったね。ごめんねー。」
Y「ああ、とらさん!!ごめんなさ〜〜〜い!!」
ちょっと、意外な反応。
実は彼女が謝るとは思っていなかったのです。
とら「病院にいった?」
Y「いえ、市販の薬でもうほとんど治りました。」

とら(何??病院にも行ってないの!?)

次の日、たまたま社長と二人きりになることがあって、
社長に「Y、新年会行かなかったんだって??」
とら「え?どうして知ってるんですか?」
社長「土曜日に現場があったから、Yにどうだった?って聞いたの。
そしたら、休んだって言うから・・・バカも〜〜んって怒ったわよ」
とら「ああそれで、私が電話したときに謝ったんだ」
社長「そんなばかな話ないでしょう」
とら「そうですよね?」


ところが、これだけでは終わらなかった(つづく)
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